増田望三郎@安曇野地球宿です。
こんにちわ。
久し振りの地球宿通信です。


▼農的生活NOW

田植え前の梅雨入りは初めてのことでしたが、
その梅雨も明け、安曇野にも夏がやってきました。
暑い日が続いています。

初夏の定番農作業は小麦収穫。
晩秋に播き、寒い冬を越えて8ヶ月も畑にあったロングラン作物です。
カラカラに乾いた小麦を親父さん、お袋さんと汗だくになって収穫しました。
その畑は既にトラクターがかけられ、この後蕎麦を播きます。

インゲン、ズッキーニ、キュウリなど野菜もたくさん獲れています。
畑と食卓まで徒歩10秒、家族や宿の毎度の食事も多彩で豊かです。
都会から来られたゲストも獲れたての野菜を喜んでいます。
ゲストと一緒に畑に出て一仕事した後、ブルーベリー畑に連れて行き、
実を摘まんで食べるのというのもこの時期ならではの楽しみです。
家に果樹があるって本当にスバラシイ。

作物以上に草の勢いもものすごいです。
草が勝つか、こちらの対応力、実践力が勝つか。
全体を見通し、頭の中は段取りが駆け巡り、めいいっぱい汗をかいています。
今のこの頑張りが秋の稔りにつながりますように。


▼地球宿のワクワク避難ステイ

地球宿では地震直後から、震災支援として被災された方・首都圏での
生活不安を感じている方への一時退避場所として地球宿を開放してきました。
支援の呼びかけ文章の中に、「首都圏で生活不安を感じている方もどうぞ。」
という一節を入れたところ、7月上旬までに約30組の方たちがやってきて、
そのほとんどが首都圏在住の母子たちでした。
行政も民間も直接被災した方たちへの支援がほとんどで、罹災証明がおりない
放射能による生活不安を感じる方たちに対しての支援がなかったためです。

ママたちを受け入れてみて感じたのは、彼女たちの切実な思いでした。
自分たちの住む地域では、普段と変わりなく暮らす人たちが多い中で、
放射能不安を口に出せず、旦那さんとの受け止め方にも温度差があったりして、
自分が過剰すぎるのだろうか?という自己否定感を持つなど葛藤していました。
最後は愛する我が子のために避難ステイ(自主避難)という道を選んだのでした。

原発問題に詳しい市民活動家田中優さんの文章より

地球宿では、そんなママたちの輪(和)ができました。
互いの不安や思いを共有し、地球宿を出発してからもメーリングリストを作り、
今も原発放射能情報から悩みや愚痴まで出し合い、やり取りを続けています。
そこには一切の否定が無い、お互いがお互いを受け容れ合っている
心温かなコミニュティーがあり、ママたちの心の支えになっています。

ママたちは、まだ収束していない原発事故に対して不安は抱えながらも、
この逆境を自分たちの望む生活・生き方へ向うチャンスにしようとしています。
暮らしや子育てを改めて考え直し、自分に向き合い、夫婦で向き合い、
旦那さんも妻の思いを受けて、仕事を変え、安心して暮らせる場所へ
移住する人たちも10組近くにのぼりました。
今回出会えたファミリーが明るく楽しい陽の当たる道を歩いていけますように。
そう願わずにいられません。

地球宿での避難ステイは夏も続きます。


▼「原発被災国である」という認識

「日本は原発被災国であることをしっかりと認識しなければならない。
 その上で適切な対応をしていかなければならない。」
と発言したのは、チェルノブイリ原発事故後、現地ベルラーシで
子どもの医療活動に当たった菅谷松本市長です。
政府やテレビ・新聞などの大手マスコミが明確な情報を伝えてくれない一方、
ネットではたくさんの有識者・専門家がその危険性を訴えています。
先日ようやくNHKで『広がる放射能汚染』という番組が放送されましたが、
少しづつ放射能汚染の実態が明らかになってきています。

子育てをしているママたち、農業ができなくなっている農業者など、
やりたいこと、願うことができなくなっていることが辛いです。
原発事故とどうつき合っていくのか、原発に依存したエネルギー社会を
どう転換していくのか、この国は大きな舵取りをしていかなければなりません。
小さな自分ですが、そのために何ができるのか考え、行動していきたいです。


▼さてお馴染みの家族近況コーナー。

先日の3連休、地球宿大入りの忙しい夕食時、料理を作る悦子のそばで、
娘風(ふう)が手伝ってくれました。
ムラッ気はあるのですが、ツボにはまった時の風はスゴイ。
テーブルセッティングから盛り付けまで、しっかりやってくれました。
完全に一人前の手になってましたね。風ちゃん、頼もしい!
この秋10歳、あと5年もすれば宿の料理もお願いできるのかな。

光(こう)君はこれまではちょっとネガティヴ思考なところがありました。
「ボーリングに行こう!」という時に、風は喜んでいるのに、
光は「こうちゃんがなげれるようなかるいたまがなかったらどうする?」
なんてふうに。その都度、悦子も僕も光ちゃんを励ましてきました。

でも光ちゃん、実際いろんなことがやれるようになってきたんですよね。
保育園では苦手だった全体のお遊戯なども元気いっぱい踊ってるし、
先日も川遊びに行ったら、高いところからドパーンと飛び込んだりしてました。
「光ちゃん、すごいね〜。」、「光ちゃん、できるね。」、
「光ちゃん、大丈夫だよ。」
やれたことを一つ一つ押さえて、自信を持てるように声かけしています。
子どもであれ、大人であれ、自信を持つことって大事ですよね。

じいちゃん、ばあちゃんも元気に家のこと、畑のことをやってくれます。
麦収穫の前にこちらから声をかけたわけでもないのに、
邪魔になる雑草を抜いていてくれていました。
痒いところに手が届く親父さんの仕事ぶり、どんなことでも受けてくれる
おばあちゃんの生き方に助けられています。

悦子も日々淡々とホームヘルパーで地元の方を訪問しています。
忙しい中にも、まず子どもたちのこと、そして家のこと、僕と宿のことを
しっかりと気にかけてくれています。さらに保育園の行事や地元消防団と、
いろいろな繋がりの中で自分を生かしています。
そうそう、先日は地球宿の夕食を、いつものテーブルスタイルから
趣向を変えカウンターでの居酒屋スタイルにして「ママ」にもなってましたね。
やるぜ!悦子!


▼激動の2011年も後半戦です。

畑も後半戦。
作物たちも秋の収穫に向ってグングン成長し、実をつけてほしいです。

そしてまもなく、夏休みの避難ステイの母子たちがやってきます。
たくさんのママと子どもたち、そこに通常のゲストも加わり大家族になっての
賑やかな合宿生活。地球宿はいったいどんな夏になるのでしょう。

外で遊ぶことを躊躇い、心がキュウキュウとしている母子たちに、
安曇野に来てよかったな〜、そんな体験と心が喜ぶ地球宿ステイを
用意できればと思っています。

体調第一で夏を乗り切りたいです。




長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
読んでの感想やご意見・アドバイスをいただければと思います。
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