こんにちわ。増田望三郎@安曇野です。
予め断ります。今日の文章は長いです。

周辺のりんごの樹々の実は赤くなり、田んぼの稲刈りも始まり、安曇野は秋になりました。
春に暮らし始めて、夏を過ごし、そして秋と、安曇野に来て、3つ目のシーズンを迎えました。
空気が澄んできたのでしょうか、昨日は北アルプスの山々の稜線がくっきり見えました。
さすがに朝夕になると肌寒く、悦子は早くも電気カーペットを敷いています。


さていくつか近況を。

先日、念願の山登りに行ってきました。
北アルプスの山々を、この地域に観光に訪れた時の景色としてでなく、自分が暮らす日常のそれとして目にするようになってから、早くあそこに見える山々に登ってみたいという気持ちになっていました。
日常に存在している山なのに、その山のことを何も知らないというのではなく、登ることで、より身近なものになるのではという期待もありました。

登った山は常念岳。安曇野のシンボルとも言われている山です。
僕は山登りは初心者なので、経験者の友人津村孝夫君も誘い登ってきました。
5時間近くかけて登りつめた頂上からの景色は最高!
『縦走』という言葉を初めて知り、いつかは槍ヶ岳にも挑戦!と思ったほどで、新しい世界がこの先にひろがっているのかもしれないなとワクワクしました。
こちらに山登りに来る人がいれば、ぜひご一緒したいですね。


9月17日で娘の風が3歳になりました。
この3年間、熱が出たのは1,2回ぐらいだったと記憶するほど、本当に病知らずで、ここまで育ってきてくれました。
保育園でも『ひょうきんものの風ちゃん』で通っているらしく、おふざけが好きで、彼女の一言一言に家が明るくなっています。

このまま明るく伸び伸びと育ってくれれば、という思いと、もうちょっと躾なるものをしなければならないのかなという思いと、さらに、これから彼女にもいろんな辛いこと厳しいこともあり、(例えば、誰かに恋をして、思い切りフラれるとか。)顔が曇ったりすることもあるのかと想像するだけで、父親の僕の方が胸がキュンとなってしまいます。(笑)
さてはともかく、風ちゃん、誕生日おめでとう。
あなたの明るい笑顔で、お父さんもお母さんも心が癒されます。ほんとに。


さてもう一つお知らせなのですが、悦子が第2子を妊娠しました。
今7週目です。予定日は5月。今のところ名前の第一候補は『明(めい)』です。悦子はちょうど今ツワリの時期で、夜は気持ち悪そうにしていています。
増田家も2人目の赤ちゃんの誕生に向けての生活がスタートしています。


赤ちゃんの誕生はおめでたい話なのですが、僕としてはちょっと考え込んでしまっていたことがあり、100%喜べませんでした。今日はそのことをちょっと書いてみます。


それはこういうことです。

実はこの悦子の妊娠が分かるちょっと前に、我が家での人の受け入れについて、将来的にどうしていこうかということを悦子と話していて、ケンカにもなり、ちょっと気まずい日々が続いていました。

5月連休明けより、『カントリーイン増田家』として宿泊施設としての受入れを始めてきましたが、ゲストの数は延べ70名を越えました。
たくさんのゲストを受け入れるなかで、食事を作るという最も大変な実務面は、悦子がやってきてくれました。悦子も人を受け入れることは好きですし、また自分が育てた野菜での食事作りは面白いらしく、あれこれメニューを工夫し楽しんでやってくれていました。

しかし7月、8月の夏の時期は毎週末のみならず、平日にもゲストが相次ぎ、さすがの悦子も、これ以上はやりたくない、と出してきました。
もちろん僕も食事の準備や片付け、部屋の美化などをしっかりやったのですが、それでも平日の受入れとなると仕事があるので、まずは悦子に受け入れてもらい、僕が仕事を終えてから登場するというケースもありました。
最初は週末だけにしようと話していた受入れも、来てくれることが嬉しくて、どうぞ、どうぞと受け入れてしまい、悦子にも頑張ってやってもらったのです。

そして頑張る分、心に余裕がなくなり、ちょっとしたことでも衝突してしまうことがありました。この数ヶ月間、趣味でやるにしては、ちょっと度を越した分、悦子も自分の気持ちを自覚したのか、ハッキリと出してきました。

悦子
「人を受け入れることは自分も好きだし、楽しかった。しかし、月に数回程度、週末に友人を受け入れるぐらいが丁度いい。毎日のように受け入れるのは嫌だ。宿を業としてやるのも嫌だ。子育てもあるし、そちらをしっかりやりたい。」

僕はと言うと、こうやっていつでも我が家の門戸を開放して、友人知人を受け入れてという暮らしのスタイルはいいなあ・・・と手応えを感じていたのでした。
なかには来訪が連日続いて止む無く断ったり、グループの人数が多すぎて、受け入れることができずに断ったケースもあり、現状でやれる範囲でやろうということで始めたわけですから、やれない範囲は断るのはそれで正解なのですが、それでも僕としては、来たい人がいるのに受け入れられないことに、とても残念な気持ちになったりもしました。

「いやあ〜、こりゃ〜早めに宿業を本業にしなけりゃな〜。」
それなりの施設を構えて、これを仕事にすることができれば、毎日のようにゲストを受け入れ、また援農など様々な企画で、ある程度の人数でも受け入れることができる。
やりたいことを思う存分にやれるのになあと強く思ったのでした。


このように、人を受け入れることが好きな夫婦ですが、その中身というかやりたい度合いは大きく違うんだなと再認識したのです。
そんな中で、悦子が妊娠したことで、悦子の体調を第一に考る必要があり、我が家での人の受入れをこれまでのように、いつでもどうぞ来てください、というわけにはいかなくなりました。

「そりゃ、当然でしょう、夫婦の仲良しやファミリーの暮らしの充実があってのことでしょう。」と頭では分かっていても、我侭な僕は、自分のやりたいことができなくなってしまうつまらなさのほうが、我が家に第2子が授かった喜びよりも、大きかったりしたのでした。
子どもができることで、なんだか自分のやりたいことが邪魔されてしまうような気持ちにもなったりして、それは違うだろと思ったり、自分の器の小ささに自己嫌悪に陥ったりもしました。
世の夢のある男性とその妻は、どうやって家庭を創っているのでしょうか。
夫婦ってなんのため?家族ってなんなんだ?と真剣に考えました。


今僕は、僕の気持ちも悦子の気持ちも曲げないようにして、実現させていくには、増田ファミリーだけでやろうとすることを外して考えないとダメなのかなあと思い始めています。
この間やってみて、妻の悦子が料理を作ってくれて出してくれることが、僕は嬉しかった。仲間を受け入れる時に、「増田ファミリー」の懐に迎え入れるのが、心地よく、ケツの座りがよかった。
増田ファミリーで受け入れるというスタイルは肝だと思っているのだけど、悦子は子育てやファミリーの暮らしを中心に据え、自分の好きな畑などで野菜を作って提供するなどで宿に関わり、食事作りなどの宿の運営については、心通い合うスタッフが一緒にやっていく。
そういうのも、もっと広がりができて、楽しくなっていくのかなあ。

しかし、こんなふうに宿を存分にやる方向で考えはじめていると、
『存分にやりたいなら、それを本業にすると言うことだよ。そこまでしてやりたい中身はなんなのかい?そしてそれは、本業にしたときに、間違いなくやれることなのかい?大丈夫なのかい?』というもう一つの問いかけが自分の中で起こってくるのです。

『人と出会い、心が通い合うことができる場をつくる』

この目的に対しての心の純度が、自分にとっての原動力だと思っている。
そうしたいと心底願うから、前へ進んできた。
それは現在のように、生計は別仕事でちゃんと立てて、宿は趣味の範囲でやる方が、僕のやりたい世界を純粋にできるんじゃないかと思ったりもする。
これが業となってくると、生計を得るために儲けようという打算的な要素が出てくる。その時に、自分の心の純度はどうなるかと。
不純なものが混じると元気がなくなってしまう。
自分のやりたい世界がかえって、やれなくなってしまうのではないか。

現在の『カントリーイン増田家』のやり方でもお金を貰っているが、
それはかかる分をもらっているということで、儲けようとかそんな気持ちがない。その日やってきたゲストと一緒になって心通い合う楽しい場をつくれたら、という思いでやっている。だから無茶苦茶楽しい。
本当に何がやりたいのか、それが宿を本業にしたときにやれることなのか、ということをしっかり考えないと、宿を本業でやり始めた途端、こんなはずじゃなかった、と言うことにもなりかねない。

本業でやるとなると、それで生計を立てるわけだから、趣味の範囲でやっていた今とは全く質のちがうものを負うようになるのだろう。
スタッフを入れるにしても、その人に対しての賃金の支払い責任も出てくるわけだし。この辺になると、ずっと雇われてきた僕にとっては未知の世界だ。
そこに踏み込んでいく度胸があるのか。いや度胸なんて不安定なものではない、やり通していくだけの、理想に対しての確信があるのかということになってくる。
ただ、今のやり方では、やはり願う方向に対して存分にやれないということも確かなんだよね。思う存分にやってみたい、それで生きてみたいという気持ちが確かにあるのだ。

う〜〜〜ん、どうすればいいのか。

誰でもない自分の人生のことだからね。そして、唯一無二の自分の妻であり、子どもたちも大きく関わってくることだからね。
これから冬に向かうが、ゆっくりじっくり自分の心に聞いてみる時なのかもしれない。


長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
読んでの感想やご意見・アドバイスをいただければと思います。
メールでも結構ですし、サイトに掲示板を作りました。
 ↓
プロジェクト情報掲示板
「意見求む!宿の方向性〜その1、本業か?趣味か?〜」

メール boetu@d6.dion.ne.jp


追記になりますが、悦子とこのことでケンカになったりしながらも、お互いの気持ちを出し合って、(時にはうまく出し合えないことで、通じ合わないまま夜を越してしまうこともありますが。)なんとか見出していこう、という気持ちが2人にあるのが心強いですな。
やっぱり夫婦はいいもんだなと。
そこから始まるんだなと。それを失ってはならないなと。

全てが上手くゆくように、実現の方向を考えているのであります。

みなさんの近況もお知らせ下さい。